彦根犬猫病院 Hikone Animal Hospital

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2023年5月16日

静脈点滴のお話

こんにちは。

獣医師の秋山牧子です。

今日は静脈点滴のお話をします。

 

皆様、(人間の)病院で静脈点滴をうけたことはありますでしょうか。

 

私は昔、胃腸炎で病院を受診した際、静脈点滴をしてもらいました。

翼状針という針を血管にさして、テープで固定し、1時間くらいベッドで寝た状態で点滴をうけました。

針が血管から抜けないか、ドキドキしたのを覚えています。

 

また、出産の時には、留置針で静脈カテーテルを設置してもらい、そこから点滴をしてもらいました。

 

動物さんに静脈点滴をする場合は、前者の針を固定する方法ではなく、後者の、留置針を使用しカテーテルを設置する方法で、点滴をおこないます。

 

「留置針」が、こちらです。

 

針とカテーテルが一緒になっており、

 

 

バラバラにするとこんなかんじです。

 

設置する方法ですが、

 

設置する場所の毛を刈り、消毒をして、留置針を挿入します。

血管の中に、針の先端が到達したら(←血液がかえってくるのがサイン)少しだけすすめ、

カテーテルを血管内に挿入し、針を抜きます。

血管は数mmと細いため、カテーテル挿入は繊細な作業です。

 

専用のゴムプラグを設置し、テープで固定します。

プラグに翼状針(カテーテルがついた針)をさし、点滴を流します。

 

血管の中に入れるカテーテルはやわらかく、血管を傷つけない素材でできています。(写真は見本)

 

 

動物のサイズによって太さや長さをかえるため、様々な種類を置いています。

 

 

数字が小さいものほど太くなり、大きいものほど細くなります。

主に黄色のキャップの24ゲージを使用しています。(外径0.7mmです)

 

点滴は自動点滴装置を使用して、投与する量・速度を調整して流します。

 

 

当院では手術をうけて頂く患者さんには、全頭に静脈カテーテルを設置しています。

静脈点滴をおこなうためと、緊急時に迅速に投薬ができるためです。

 

抗がん剤を血管に投与する際も、留置針を使用します。

 

点滴というと針が刺さりっぱなしと思われる方もおられるかもしれませんが、

安全なカテーテルを使用しておりますので、ご安心ください。

 

 

 

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