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- 診療案内:腫瘍科
近年動物においても、がんが原因で命を失う患者さんが増えています。
次の症状は、がんに直結するものではなく、それぞれの症状ごとに様々な病気が原因として考えられます。
しかし、これらの症状のひとつをきっかけに、がんが見つかることもありますので、参考にしてください。
- 体にできものが見つかる
- 元気がない
- 食欲がおちた
- 久しぶりに体重をはかったら、減っていた
- お腹が張ってきた
- 吐く
- 軟便、下痢が続く
- 尿に血が混じる
- 便や尿が出づらそう
- 体のどこかを痛がる
- 咳をする、息が苦しそう
- 発作をおこした
- 鼻血が出た、鼻炎が続く
などです。
また、全く症状がなく、健康診断で血液検査や画像検査を行った際に、がんが発見されることもあります。
がんが体にあることで、その子が今苦しんでいる、もしくは、将来的に苦しむ可能性があるのであれば、根本にあるがんに対して治療することが大切です。
がんの治療は、主に、外科療法、化学療法、放射線療法があり、ひとつ、もしくは複数を組み合わせて治療をおこないます。
全身麻酔や局所麻酔を施し、手術で腫瘍をとりのぞきます。腫瘍の種類によっては、根治も見こめる方法です。
抗がん剤や分子標的薬を注射や飲み薬で投与し、全身に広がった腫瘍細胞を攻撃します。
分子標的薬は、腫瘍のもつ特定の部位を狙い撃ちする薬です。副作用に関しては、残念ながらゼロではありませんが、正常な細胞へのダメージが少なく、負担を軽減できることがあります。
放射線を腫瘍に照射し、腫瘍細胞を攻撃します。治療の際には鎮静か麻酔処置を行います。複数回の照射が必要です。(特殊な設備が必要なため、大学病院などの二次診療施設をご紹介致します。)
積極的な治療と並行して、あるいは、発見時すでにがんが進行していて、積極的な治療が選択できない場合、何もできない、ではなく、残された時間をなるべく苦しまずご家族と一緒に過ごせるよう、その子に合った緩和治療をご提案させていただきます。
- 痛みの軽減
- 不快感の軽減
- 栄養のサポート
- 症状にあわせた投薬、点滴
- 緩和外科、緩和放射線
治療の方法は、腫瘍の種類や患者さんの状態によって異なります。
治療の選択肢をご提案し、それぞれ、
- 具体的にどのような治療なのか(治療方法の詳細な内容)
- 治療をしたら、どのくらい生きられるのか(得られる効果)
- 危険性や副作用はないのか(治療のデメリット)
- どのくらい病院に通わないといけないのか(通院頻度や費用)
など、しっかりとお伝えして、その子の性格も考慮しながら、治療法をご家族と一緒に考え、決めていきたいと思います。

がんの疑いをもたれた時、また、がんの治療前や、治療中、治療後…ご家族の皆様は、絶えず不安を抱えておられると思います。
おひとりで悩まずに、お話しください。その子にとって、何が一番の癒しになるのか、一緒に考えていきましょう。




