彦根犬猫病院 Hikone Animal Hospital

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2023年2月21日

明日は猫の日!&新しいお薬「ソレンシア」

明日は2月22日、猫の日ですね。

 

 

 

↑当院スタッフの中谷さんのおうちのねこちゃんです(^^)

 

今月、「ソレンシア」という新しいお薬が登場しました。

猫ちゃんの変形性関節症の痛みを緩和するお薬です。

 

変形性関節症は、関節の炎症に伴い痛みが生じる病気で、10歳以上の猫ちゃんでは約60%、12歳以上では約90%の子が罹患しているといわれています。

動きが鈍くなってきたり、爪とぎの頻度が減るという様子がみられます。

 

治療には体重管理・疼痛管理・サプリンメントの投与などが一般的におこなわれます。

 

今まで関節症の痛みを緩和する治療薬はNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬・商品名メタカム/メロキシリンなど)が主流でしたが、毎日薬を飲ませることが大変であったり、腎臓や消化管へ負担をかけることが問題でした。

 

今回、新しく炎症や痛みを改善する薬として登場したお薬が、「ソレンシア」です。

以下、お薬の情報です。

 

・抗NGF(神経成長因子)モノクローナル抗体製剤(薬剤名フルネベトマブ)

・変形性関節症の痛みを緩和する

・月に1回の注射(皮下注射)で効果が持続する

・NSAIDsと異なる作用機序により、腎臓や消化管への負担を最小限に抑える

 

副作用が少なく、薬をのませなくてもよいという、画期的な薬です。

 

一方で、ヒトでは抗NGFモノクローナル抗体とNSAIDsの併用で変形性関節症が悪化したとの報告もあるそうです。

(ただし、こちらはタネズマブというお薬で、今回のフルネベトマブとは異なるお薬です。)

 

猫ではまだそのような報告はありませんが、恐らく今後情報が蓄積される中で新たにわかってくることもあると思います。

 

海外では既に使用されているお薬であり、日本でも承認され販売開始を迎えたため、安全性はある程度確保されているとはいえ、現段階では長期的なNSAIDsとの併用は控えた方が良いのではと思います。

 

また、今後はわんちゃんのお薬も販売を予定しているそうです。

 

ソレンシアの治療をご検討される方は、一度事前にご相談ください。

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